社会的な心理考察記

社会に働く心理について考察したブログです。

平たく解説・公務員心理 「増加する予算、過剰な省益追求」その2

[今回の心理場面] 省庁A:昔は際限のない予算要求ができていたんだから、今も変わらず要求するべきだ。 ---------- 過剰な省益追求によって社会のバランスを失わせることについては、時代背景からその不適切さを説明できるものと思われます。 経…

平たく解説・公務員心理 「増加する予算、過剰な省益追求」その1

[今回の心理場面] 国民A:国の借金が膨れ上がる一方というニュースは聞くけど、身近なところでは影響を感じることはない。けど本当にこのままで問題ないの? ---------- 毎年、国の借金が1,000兆円に達した、といったニュースを見聞きしないでし…

平たく解説・公務員心理 「過剰な説明責任」その7

[今回の心理場面] 市民A:特別会計や補正予算は金額も大きいし、こうした予算で放漫な使い方がなされるのはまずいんじゃないの? ---------- こうした無責任な予算の発生を抑えるためには、まずは予算の費目ごとにわたるような、詳細な査定を行…

平たく解説・公務員心理 「過剰な説明責任」その6

[今回の心理場面] 市民A:特別会計や補正予算など、規律が失われているような予算が存在するのはなぜだろう? ---------- 「過剰な説明責任」の追求によって、「説明責任の空白」が予算の査定と評価の関係において生じることが想像されるわけで…

平たく解説・公務員心理 「過剰な説明責任」その5

[今回の心理場面] 上位機関A:予算の査定も評価も、細かい部分まで全力で行おう。しかし、細かく見過ぎると疲れてくるな…これで評価まで行う体力が持つだろうか…。 ---------- 予算の査定と評価において「過剰な説明責任」を問うことで、過剰な…

平たく解説・公務員心理 「過剰な説明責任」その4

[今回の心理場面] 下位機関A:予算が費目ごとに細かく査定されているから、柔軟な使い方ができないな…。 ---------- 上位機関が下位機関の予算の支出に対して「過剰な説明責任」を問うことにより、以下のような重大な弊害が生じることも考えられ…

平たく解説・公務員心理 「過剰な説明責任」その3

[今回の心理場面] 下位機関A:他の事業と共用できることがあっても、基本的に特定の事業で使うものなら、すんなり直接経費で買わせてくれないだろうか…。 ---------- 予算の説明責任に係る業務量を減らすためには、直接経費へ過剰な説明責任を追…

平たく解説・公務員心理 「過剰な説明責任」その2

[今回の心理場面] 上位機関A:配布した予算と実施する事業の間には、厳密に一対一の関係が成り立つはずだ。どれほど細かいものであっても。 ---------- 上位機関が下位機関の予算の支出に対して「過剰な説明責任」を問うことは、以下のような弊…

平たく解説・公務員心理 「過剰な説明責任」その1

[今回の心理場面] 上位機関A:国民から税金を取っている以上は、そのあらゆる使い道を厳しく問い詰めなくては…。 ---------- 行政組織では予算の使い切りが行われることを述べてきましたが、併せて予算の執行においては、予算を配布する上位機関…

平たく解説・公務員心理 「予算の使い切り」その6

[今回の心理場面] 下位機関A:繰越をしても次回の予算査定に影響はないと言われるが、本当だろうか…何か客観的な資料があれば信用できるんだが。 ---------- 予算に使い切りにおける3つの不適切な考え方について、考えられる改善案の最後の3つ…

平たく解説・公務員心理 「予算の使い切り」その5

[今回の心理場面] 下位機関A:予算の余りが一定の金額以内なら、ほとんど手続なしで無条件に繰越できるような運用にはしてもらえないだろうか? ---------- 予算に使い切りにおける3つの不適切な考え方について、考えられる改善案の2つめを述…

平たく解説・公務員心理 「予算の使い切り」その4

[今回の心理場面] 下位機関A:予算の余りには、非合理的な結果と合理的な結果を判別するような、一定の基準を設ければいいんじゃないの? ---------- 先に述べた、予算に使い切りにおける3つの不適切な考え方について、それぞれに対応する形で…

平たく解説・公務員心理 「予算の使い切り」その3

[今回の心理場面] 下位機関A:繰越の制度はあるけど、手続が煩雑だったり裏で評価を下げられたりしそうで、あまり気が乗らないな…。 ---------- 予算の使い切りにおける、予算を配布する上位機関と予算を受ける下位機関の間において生じる、不適…

平たく解説・公務員心理 「予算の使い切り」その2

[今回の心理場面] 下位機関A:予算が余ると、甘い見通しだったと決めつけられるのが嫌なんだよ…。ちゃんと節約努力をしてたのに。 ---------- 予算を使い切ってしまう心理については、予算を配布する上位機関と予算を受ける下位機関の間において…

平たく解説・公務員心理 「予算の使い切り」その1

[今回の心理場面] 市民A:なぜ、行政組織では予算を使い切るばかりなのだろう? 無駄遣いを生む上に、0円になるよう調整するなんて事務量も半端ではなさそうだ…。 ---------- 行政組織に関する大きな疑問として、予算の使い切りを行うことが前…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その7

[今回の心理場面] 下位機関A:上位機関に何か訴えたいときに、その話を聞いてくれる窓口があったらいいのに…。 ---------- 上位機関がさながら主従関係を求めること、下位機関が強い事なかれ主義を持つこと、これら双方の意識を改善することに加…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その6

[今回の心理場面] 部下A:この問題は、上位機関へ改善を訴えるべきだと思うのですが。 上司B:上位機関に対してそんな要望を出すなんてとても恐れ多い…。 ---------- 上位機関の特権意識にも似た考え方を改善するには、上位機関の側と、諾々と従…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その5

[今回の心理場面] 下位機関A:上位機関の所管でも、こちらも副担当となることで柔軟に動けるようにしてもらえないのだろうか? ---------- 二重行政においては、上位機関の所管に対して下位機関が手を出すことは許さない、下位機関に任せたら勝…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その4

[今回の心理場面] 上位機関A:下位機関と管轄が重複していても、こちらが権限を手放す気はないぞ。 ---------- 「二重行政」の弊害は、行政組織における課題として長らく取り上げられているものです。そしてこの原因も、上位機関と下位機関の壁…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その3

[今回の心理場面] 下位機関A:行間について問い合わせたら、それを一貫した指示の整備へつなげてくれないだろうか? ---------- 行間の発生について、上位機関としては、責められることを恐れずに通達の中で行間をなくそうとする意識を持つこと…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その2

[今回の心理場面] 下位機関A:通達を出すのはいいけど、行間があるから判断に迷うばかりだ…。その割にうちの解釈へ後から口出ししたりするし…。 ---------- 上位機関と下位機関の壁による弊害の代表的なものとして、「行間の発生」と「二重行政…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その1

[今回の心理場面] 上位機関A:うちは上位機関なんだから、下位機関へはどんな態度でも取っていいだろう。 下位機関B:色々と理不尽なことを言われて、たまらないな…。 ---------- 行政組織では、その内部においても、国などの「上位機関」、地方…

平たく解説・公務員心理 「利害関係者」その3

[今回の心理場面] 役人A:湯茶の提供が私的なやり取りになるわけはない。ただ金品の授受はどんな相手でも認められないだろう。 ---------- 利害関係者へ取引額に応じた段階的な規制を行うとして、その場合には具体的なガイドラインを策定するこ…

平たく解説・公務員心理 「利害関係者」その2

[今回の心理場面] 役人A:この企業とは高額な取引をしていないし、多少の私的なやり取りがあっても社会的な影響はないはずだ。 ---------- 利害関係者との私的なやり取りについては、それが癒着になったときにどれだけの社会的な影響があるか、…

平たく解説・公務員心理 「利害関係者」その1

[今回の心理場面] (私的な関わりに話が及びそうになり) 役人A:すいません、私的なつながりを持つのは禁止されているので… 企業B:こんな話まで禁止されるのですか?(社会への影響なんてないだろう…) ---------- 公務員については、各々が公…

平たく解説・公務員心理 「不祥事への対応」その3

[今回の心理場面] 役人A:制度の不備による裏金作りが行われることもあるし、そこへ個人的な裏金作りを紛れさせてしまおうか? ---------- 「過剰な原因療法」を追求する意識について、行政組織の不祥事の代表的なものである、裏金が作られる構…

平たく解説・公務員心理 「不祥事への対応」その2

[今回の心理場面] 役人A:不祥事は起こしたけど、組織が責任を取ってくれるだろう。それほど罰されることはなさそうだ。 ---------- 行政組織では、対症療法と原因療法について、不祥事が起きた原因がほとんど個人の問題にあることが明らかな場…

厚生労働省の残業禁止策について

今日ニュース記事で上がっていた内容について。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150212-00000004-wordleaf-pol&p=1 この制度は前進的。中央省庁の組織風土、日本の残業観へ風穴を開けられるかもしれません。 連載の内容と絡む部分も多いので、取り上げ…

平たく解説・公務員心理 「不祥事への対応」その1

[今回の心理場面] 組織A:うちの職員が不祥事を起こしたので、職員全体を細かく監視していきます。 役人B:不祥事を起こした人に問題があるのに、他の人まで細かい監視を受けたら仕事がやりづらくなるよ…。 ---------- 公務員の不祥事というのは…

平たく解説・公務員心理 「公務員の異動」その5

[今回の心理場面] 部下A:これだけの引継書を作ったので、異動時の承認をお願いします。 上司B:これで承認します。 / これでは承認できないので、異動日までに(異動後になっても)修正して承認を取ってください。 ---------- 異動する際に引…