社会的な心理考察記

社会に働く心理について考察したブログです。

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

日本的労働におけるバカンスへの渇望

日本の労働者は、まず欧米のバカンスのような長期休暇を満喫することはない。そしてそれが社会常識のようなものになっていると思われるのだが、それは本当に常識として受け止めるべきものなのだろうか。 日本では、様々な時間を満喫できるのは学生までだぞ、…

「お客様は神様です」は全くもって誤った使い方がされている

日本では、「お客様は神様です」という言葉がよく使われる。商売をする者にとって、お金を払ってくれる客は神様のようなものという意味合いであるとして、一般的な理解が定着しているだろう。しかしこの使い方、日野瑛太郎氏の書籍で取り上げられていたが、…

有給休暇の買い取り制度には危険がつきまとう

この話は、日本において有給休暇の取得率が低い現状において、しばしば提案されている。有給休暇に係るアンケートが実施される段においては、対策案において上位にランクインされていることも多い考え方だ。しかし、脱社畜ブログでも取り上げられていたが、…

「給与を削減するといい人材が集まらなくなる」って乱暴な話じゃないか

大ざっぱではあるが、タイトルの件について雑感を述べてみたい。 様々な組織において、経営者が従業員の給与を削減するという流れが生まれることはあると思う。特に行政組織に対しては、民間水準に比べて給与が高い、削減せよ、ということがよく言われる。そ…

理想を追求しすぎるから、逆に日本人は英語ができなくなる?

前回述べた、「理想を追求して目先の堅実さを失う」という心理は、日本人の英語に対する姿勢で如実に現れているなあということも常々思う。 日本人は英語の文法などにこだわって実践的なスピーキング、ヒアリングができない、ということはよく言われる。これ…

理想を追求しすぎて、目先の堅実さが失われるというジレンマ

この話も、以前に一度書いたことがある。阪神大震災の復旧で、一部の復興を手助けすれば全体にとって不公平になる、という驚くべき理屈が取られたという話に基づいている。理想を追求して目先の堅実さを失うということなのだが、このような大きな話において…

日本の男性には、妻を使用人とみなすかのような心理が存在してないか

タイトルだけで、およそのことは把握頂けるかもしれない。日本人男性によく見られる、まるで妻を家庭の使用人としてみなしていると疑われるような心理のことである。 結婚するまでずっと実家暮らしで全く家事をしたことがなくて、結婚してからも妻に任せきり…

育児中の女性へ安易に残業を求めようとする上司はいただけない

タイトルについて、自分は男性だが二人の育児をしている立場から、女性目線に立った提言をしてみたい。 仕事においては、業務の進捗が少しばかり重いものになったからといって、育児中の女性に対しても「子供の世話はあるかもしれないけど、この状況なら残業…

部下を監視して業務管理を行うのはまずいことじゃないだろうか

上司が部下の業務管理を行う際、その適切な方法を一口に述べることはできない。ただ一つ、部下の「監視」を行うことが正しいものかどうなのか、問題提起してみたい。これは大きく意見の分かれそうなところなので、皆さんのご意見を頂ければありがたい。 上司…

キラキラワードを聞くと、その裏側の事情ばかりを想像してしまう

理想を追求して現実を放棄する、そんな心理について以前に書いている。タイトルの言葉は何のことかわからないかもしれないが、この理屈が大いに現れているものとして実感できる。そんな話を述べていきたい。 まず、キラキラネームというのは聞いたことのある…

不毛な仕事の押し付け合いをしないために、必要なことを考えてみる

会社組織における話だが、担当があいまいな業務に関しては、仕事の押し付けの駆け引きが生じる。しかしこの駆け引き、露骨に弱肉強食、強者と弱者の関係が浮き彫りになるため、安易に弱者の側へ回るわけにはいかない。「できません」と言うのは気が引けるけ…

「皆が管理職を目指すべき」これって日本特有の強迫観念じゃないか

前回、普通の人が仕事の厳しさを負う必要はないということを述べた。この流れで、普通の人が管理職を目指す必要もないということを述べたいと思う。 普通の人は、そもそも管理職になるうえでの資質が不足している。そもそも人の上に立てるような人間でなかっ…