社会的な心理考察記

社会に働く心理について考察したブログです。

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

平たく解説・公務員心理 「予算の使い切り」その2

[今回の心理場面] 下位機関A:予算が余ると、甘い見通しだったと決めつけられるのが嫌なんだよ…。ちゃんと節約努力をしてたのに。 ---------- 予算を使い切ってしまう心理については、予算を配布する上位機関と予算を受ける下位機関の間において…

平たく解説・公務員心理 「予算の使い切り」その1

[今回の心理場面] 市民A:なぜ、行政組織では予算を使い切るばかりなのだろう? 無駄遣いを生む上に、0円になるよう調整するなんて事務量も半端ではなさそうだ…。 ---------- 行政組織に関する大きな疑問として、予算の使い切りを行うことが前…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その7

[今回の心理場面] 下位機関A:上位機関に何か訴えたいときに、その話を聞いてくれる窓口があったらいいのに…。 ---------- 上位機関がさながら主従関係を求めること、下位機関が強い事なかれ主義を持つこと、これら双方の意識を改善することに加…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その6

[今回の心理場面] 部下A:この問題は、上位機関へ改善を訴えるべきだと思うのですが。 上司B:上位機関に対してそんな要望を出すなんてとても恐れ多い…。 ---------- 上位機関の特権意識にも似た考え方を改善するには、上位機関の側と、諾々と従…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その5

[今回の心理場面] 下位機関A:上位機関の所管でも、こちらも副担当となることで柔軟に動けるようにしてもらえないのだろうか? ---------- 二重行政においては、上位機関の所管に対して下位機関が手を出すことは許さない、下位機関に任せたら勝…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その4

[今回の心理場面] 上位機関A:下位機関と管轄が重複していても、こちらが権限を手放す気はないぞ。 ---------- 「二重行政」の弊害は、行政組織における課題として長らく取り上げられているものです。そしてこの原因も、上位機関と下位機関の壁…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その3

[今回の心理場面] 下位機関A:行間について問い合わせたら、それを一貫した指示の整備へつなげてくれないだろうか? ---------- 行間の発生について、上位機関としては、責められることを恐れずに通達の中で行間をなくそうとする意識を持つこと…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その2

[今回の心理場面] 下位機関A:通達を出すのはいいけど、行間があるから判断に迷うばかりだ…。その割にうちの解釈へ後から口出ししたりするし…。 ---------- 上位機関と下位機関の壁による弊害の代表的なものとして、「行間の発生」と「二重行政…

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その1

[今回の心理場面] 上位機関A:うちは上位機関なんだから、下位機関へはどんな態度でも取っていいだろう。 下位機関B:色々と理不尽なことを言われて、たまらないな…。 ---------- 行政組織では、その内部においても、国などの「上位機関」、地方…

平たく解説・公務員心理 「利害関係者」その3

[今回の心理場面] 役人A:湯茶の提供が私的なやり取りになるわけはない。ただ金品の授受はどんな相手でも認められないだろう。 ---------- 利害関係者へ取引額に応じた段階的な規制を行うとして、その場合には具体的なガイドラインを策定するこ…

平たく解説・公務員心理 「利害関係者」その2

[今回の心理場面] 役人A:この企業とは高額な取引をしていないし、多少の私的なやり取りがあっても社会的な影響はないはずだ。 ---------- 利害関係者との私的なやり取りについては、それが癒着になったときにどれだけの社会的な影響があるか、…

平たく解説・公務員心理 「利害関係者」その1

[今回の心理場面] (私的な関わりに話が及びそうになり) 役人A:すいません、私的なつながりを持つのは禁止されているので… 企業B:こんな話まで禁止されるのですか?(社会への影響なんてないだろう…) ---------- 公務員については、各々が公…

平たく解説・公務員心理 「不祥事への対応」その3

[今回の心理場面] 役人A:制度の不備による裏金作りが行われることもあるし、そこへ個人的な裏金作りを紛れさせてしまおうか? ---------- 「過剰な原因療法」を追求する意識について、行政組織の不祥事の代表的なものである、裏金が作られる構…

平たく解説・公務員心理 「不祥事への対応」その2

[今回の心理場面] 役人A:不祥事は起こしたけど、組織が責任を取ってくれるだろう。それほど罰されることはなさそうだ。 ---------- 行政組織では、対症療法と原因療法について、不祥事が起きた原因がほとんど個人の問題にあることが明らかな場…

厚生労働省の残業禁止策について

今日ニュース記事で上がっていた内容について。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150212-00000004-wordleaf-pol&p=1 この制度は前進的。中央省庁の組織風土、日本の残業観へ風穴を開けられるかもしれません。 連載の内容と絡む部分も多いので、取り上げ…

平たく解説・公務員心理 「不祥事への対応」その1

[今回の心理場面] 組織A:うちの職員が不祥事を起こしたので、職員全体を細かく監視していきます。 役人B:不祥事を起こした人に問題があるのに、他の人まで細かい監視を受けたら仕事がやりづらくなるよ…。 ---------- 公務員の不祥事というのは…

平たく解説・公務員心理 「公務員の異動」その5

[今回の心理場面] 部下A:これだけの引継書を作ったので、異動時の承認をお願いします。 上司B:これで承認します。 / これでは承認できないので、異動日までに(異動後になっても)修正して承認を取ってください。 ---------- 異動する際に引…

平たく解説・公務員心理 「公務員の異動」その4

[今回の心理場面] 前任A:異動してこの部署を去れるのが嬉しい。引継書は適当に作っておけばいいだろう。 後任B:なんで引継書がこんなに適当なんだ? 残せる知識はしっかり残しておいてくれよ…。 ---------- 行政組織での短期間の異動に関して…

平たく解説・公務員心理 「公務員の異動」その3

[今回の心理場面] 役人A:また異動があるし、やっかいな仕事、面倒な仕事は放っておいたらいいよね…。 ---------- 行政組織で異動が多いことによる弊害として、より大きなものが「責任逃れ」の意識が生じることであると考えられます。 2.責任…

平たく解説・公務員心理 「公務員の異動」その2

[今回の心理場面] 役人A:異動が多くて、業務の知識を十分身につける時間がないよ…。ある程度身につけたと思ったらまた異動だし。 ---------- 行政組織で異動が多いことに関しては、「専門知識の不足」「責任逃れ」の2つのデメリットを生むと分…

平たく解説・公務員心理 「公務員の異動」その1

[今回の心理場面] 組織A:やはりゼネラリストという響きはいい。みんなゼネラリストにしてしまえばいいんじゃないか? ---------- 公務員は、とにかく異動が多いことがよく言われています。そして、それはおよそ悪い意味で…となります。 行政組…

平たく解説・公務員心理 「自己意義の増殖」その3

[今回の心理場面] 役人A:無駄な仕事を作り出しても仕方ないし、ゆっくり仕事をすることにして様子を見よう。それで組織再編が行われればいいだろう。 ---------- パーキンソンの法則から、雇用の流動化が容易なものでなく雇用人員を維持しなけ…

アギーレ日本代表監督の解任について

自分の好きなサッカーの話題から、組織心理論も垣間見えた件ということで、連載中ですが飛びつき気味に述べさせていただきます。笑 過去の八百長疑惑によって解任へ動かざるを得なかったという話で、今回はこのことへの対応はどうあるべきかが問われています…

平たく解説・公務員心理 「自己意義の増殖」その2

[今回の心理場面] (仕事が減ってきた現状に対して) 部署A:業務の処理速度を落とすか、無駄な仕事を作り出すか、だが…どうしよう? ---------- 前回内容で提起した自己意義の増殖については、「パーキンソンの法則」において指摘されている内…

平たく解説・公務員心理 「自己意義の増殖」その1

[今回の心理場面] 部署A:仕事が減ってきたな…部署のポストを減らされたくないし、つまらない仕事も業務のうちにしてしまおう。 ---------- 行政組織というものには、課題を達成して社会が安定していくたびに、業務量が減っていくというジレンマ…