社会的な心理考察記

社会に働く心理について考察したブログです。

安保法制にかかる沖縄への心情について思うこと

 自民党の勉強会で、百田尚樹氏らをはじめえらく沖縄を侮蔑する発言が続出していることについて…。きわめて政治的な話なので突っ込んだ話はできないが、一市民として思うことを。

 

 単純な話、一市民としても観光地としての沖縄を思う際、綺麗な海とか食べ物とか、沖縄に対して楽園的な幻想を抱くばかりであると…この話題を通じてそう気付かされたのだが皆さんはいかがだろうか。

 首里城などの歴史建造物へ関心を寄せることはあっても、戦争に係る歴史について触れることがほとんどないように思う。もしかすると広島や長崎でそうした話は一杯だからなのかもしれないが、沖縄は日本で唯一の地上戦が行われたという意味で、積極的に関心を持つべきだろう。しかし沖縄と言えば海だ食べ物だとばかり…。

 

 一般の観光客としても、沖縄のそうしたシリアスな部分には触れようとしない姿勢を考えると、本土の人間の意識というのは戦時中から変わっていないんじゃないかと思わされる。

 本土の人間がいつまでもそうした意識でいると、沖縄はいつか中国の属国になって日本へ仕返しをするのではないかとさえ言われている。右翼的な発想はそんなところまで行き着くものかと驚かされるものだが、島しょ部、離島といった地域の事情をここまであっさり切り捨てようと考える時点で、発想が右へ偏ることの恐ろしさを感じさせられる。

 

 まあ、この自民党の勉強会自体へは処分が与えられたことで、暴走を自制する意識は感じられた。最終的に沖縄基地を県外へ移設するという構想は難しいとしても、沖縄への配慮は慎重に行っていくべきだとは思う。基地問題に反対する沖縄に対して、右翼的に横暴な批判を加えることは慎むべきではないだろうかと。