社会的な心理考察記

社会に働く心理について考察したブログです。

震災時に現れる不謹慎厨

さて再び大規模な震災が起こってしまった…それだけでも忌まわしい災難であるのに、東日本大震災時に続いて「不謹慎厨」なる者の存在がクローズアップされている。

 

この不謹慎厨、テレビやネットの意見を見る限りでは、その心理パターンとして”被災者に寄り添いたいけど自分は何もできないもどかしさを抱えている、そこへ周りに被災者へ寄り添う気持ちの見えない行動をする者がいたら許せない”といった解釈を当てることを今回は目にすることが多い。

 

しかしこの解釈、ずいぶんと好意的なもののように個人的には映る。

たぶん、不謹慎中に「被災者に寄り添いたい」気持ちなんて存在しないのではないだろうか。

ただただ、震災を利用して、日本古来の"喪に服す"という理屈を利用して、周りの楽しみを奪いたい、足を引っ張りたいという意識をむき出しにするだけの人なのだと思う。

何の好意的な解釈もできない、ひとえに残念な人たちなのではないだろうかと。

 

阪神大震災時では不謹慎厨という心理などはほぼ存在しなかったように記憶しているが、東日本大震災時にはネット社会が普及していたから、こういう心の根底に存在しうる情けない心理が表層に現れる機会が増え、クローズアップされてきたのだと思う。

今回の熊本地震でも続けて、社会の足を引っ張るこんな残念な考え方が取り上げられたわけだが、こんな心理は今後一切語られることのないように期待したい。