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社会を変化させる社会心理論・組織心理論の考察記

行政職員の筆者による、社会を変化させるような社会心理論、組織心理論がいかなるものか、その考察内容を綴ったブログです。

消費者トラブルにも似たやりがい搾取(前編)

 前回までの内容で、やりがい搾取についての全体像が整理できたと個人的には思っているのだが、皆様はどうお感じだっただろうか。

 

 今回は再び、「やりがい搾取」の定義における前半部分へ話を戻してみたい。

 実際はルーチンワークであるのに、やりがいを吹聴することで労働者を錯誤させて、過重な労働量をこなさせる…ということなのだが、この構図はどこかで見た覚えがある気がしていた。

 そしてふと、景品表示法違反の話が思い浮かんだ。

 

 法律には詳しくないので大ざっぱにしか書けないが、景品表示法違反は商品の内容と表示が異なっている場合にまつわる話だ。商品を実際よりよく見えるように表示を操作するという、あくどい話である。

 このトラブルでは、「書いてある内容と違うじゃないか」と消費者が怒りを覚えるわけなのだが、この消費者を労働者に置き換えればどうだろう?

 「聞いていたような仕事ではないじゃないか」と怒りを覚える…すんなり当てはまると思ったのだがいかがだろう。

 

 これは、ルーチンワークに「やりがい」というラベルを貼ってしまって、やりがいがあるよと吹聴することで労働者の錯誤を招いている、そういう例えが当てはまるんじゃないだろうか。

 こうした話はあくどい投資話や情報商材など、あらゆる詐欺まがいの話にも通じるものでもある。そう考えると、やりがいの吹聴も詐欺まがいの話なんだと思えてくる。

 

 さらに問題になるのが、力関係の差だろう。店に対する消費者に比べて、経営者に対する労働者のほうが、相対的に弱者として捉えられやすい。このことが詐欺まがいの構図をさらにこじらせる。

 また長くなってきたので、次回に分けて述べたい。