社会を変化させる社会心理論・組織心理論の考察記

行政職員の筆者による、社会を変化させるような社会心理論、組織心理論がいかなるものか、その考察内容を綴ったブログです。

平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その6

 [今回の心理場面]
 部下A:この問題は、上位機関へ改善を訴えるべきだと思うのですが。
 上司B:上位機関に対してそんな要望を出すなんてとても恐れ多い…。

 

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  上位機関の特権意識にも似た考え方を改善するには、上位機関の側と、諾々と従う下位機関の側の両側から、それぞれ意識改善を図る必要があるでしょう。

 

 まず上位機関の側ですが、上位と下位というのはあくまで行政組織としての役割であるはずで、そこに横柄な態度を取ってよいような主従関係はない、と考えるべきではないでしょうか?

 この両者の間で対等な立場で議論ができないと、業務の停滞を招くこととなるわけです。両者を含めた大きな枠組のところで業務の停滞が起きると、行政組織として大きな機能不全に陥る恐れもある以上、上位機関のこうした姿勢は適切なものではないと思われるのです。

 

 下位機関の側としても、上位機関に対して不条理な要求への抗議を行っていくことが求められるところですね。

 下位機関の現状として、行政組織ではしばしば事なかれ主義が生じるものですが、上位機関からの不条理な要求に対して抗議するということには、より強い事なかれ主義が生じていると見受けられます。

 上位機関から不条理な要求を受けたときには、そうした要求は改善されるべきであることを堂々と上位機関に直訴するのが理想であるとは言えます。ただ、下位機関の末端の役職にいる場合は、まずは上司に相談することになるでしょう。

 ところが、そのような部下の直訴に対して、上司が事なかれ主義を覚えてしまうとどうなるでしょう。「上位機関に楯突くなんてとんでもない」などと部下を抑え込んでしまい、問題に向き合わずにごまかされることになるわけですね。

 

 上位機関からの不条理な要求を甘んじて受けるばかりであると、非効率な事態が改善されないままとなってしまいます。やはり、下位機関の構成員の個々として、こうした事なかれ主義は克服していくべきでしょう。

 
 これらの上位機関と下位機関の円滑な意思疎通を図るためには、十分な窓口を設ける必要もあります。このことについて次回は述べていきます。