平たく解説・公務員心理 「上位機関と下位機関の壁」その3
[今回の心理場面]
下位機関A:行間について問い合わせたら、それを一貫した指示の整備へつなげてくれないだろうか?
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行間の発生について、上位機関としては、責められることを恐れずに通達の中で行間をなくそうとする意識を持つことが重要であり、また行間をなくすために下位機関と行間に係る運用について積極的に対話しようとすることが求められるでしょう。
行間を埋め合わせていく中では、下位機関からの問い合わせ内容とその対応についての事例集を作成することなどにより、一貫した指示が行えるような体制を整備していくことが必要と考えられます。
予算に関する通達について挙げると、上位機関から配布された予算について、その使用に係る規程があいまいに定められていたとします。
するとどうなるでしょう。下位機関の側としては「こういうことに使って大丈夫か、返還せよと言われないか」と委縮してしまうわけですね。その詳細な確認のために業務量を増大させることにもなってしまいます。
こうした事態においても、まずは上位機関が下位機関からの問い合わせ内容を真摯に受け止めることが必要です。そしてなるべく行間を埋めていくことで、一貫した指示を行えるようにすることが改善案として求められるところです。
次回は、弊害の2つめとして「二重行政」について述べていきたいと思います。