社会を変化させる社会心理論・組織心理論の考察記

行政職員の筆者による、社会を変化させるような社会心理論、組織心理論がいかなるものか、その考察内容を綴ったブログです。

平たく解説・公務員心理 「縦割り」その1

 [今回の心理場面]
 部署A,B:どちらが担当であるとも言えるのだから、無理に線引きをしてでも業務量を5:5にすべきだ。

 

----------

 「縦割り」は、行政組織の部署間での融通が利かないために、業務の放置や業務の重複を生むものであって、大きな害悪として語られることが多くあります。
 「割り振り争い」の項でも述べましたが、線引きの曖昧な業務に対して無理に線引きをして、不自然な非協力関係を生むことが、「縦割り」の現象であると言えるでしょう。
 縦割りの状況があったとして、それを招いた要因を振り返れば、必ず不自然な割り振りの線引きがあったはずということになるわけですね。

 

 縦割りの改善にあたってはまず、線引きが曖昧な業務の割り振りを決定する時点で、無理な線引きを行おうとする意識を防止しておくことが必要となります。

 

 ただ、なぜ無理な線引きを行おうとするのかについて、そもそもの経緯は何なのでしょうか?

 それはおそらく、あくまで該当の部署間の業務量を5:5にすることを意識して、「分担」をさせようとするからではないかと考えられます。
 なので、部署間の業務量を5:5にするのではなく、「割り振り争い」の項で述べたように、仕事の押し付け合いであれば片方の部署に担当をまとめる、仕事の奪い合いであれば主担当と副担当に分ける、ということで適切な割り振りを行うことが望まれるわけです。

 

 また、縦割りが一度生じてしまった場合には、遡って元の割り振りを改善するということも必要になりますね。
 縦割りを生む無理な線引きによって、部署間の業務量が5:5になっていると、その線引きを見直せば自部署の業務量が増える(減る)恐れがあるわけです。そのため、その無理な線引きに固執して、改めようとしない心理が自然と生じます。
 しかしこうした固執に対しても、第三者の部署による裁定などを経て、適切な割り振りを再度行うことが望まれるところです。


 ここまで縦割りの原因と改善案を一度に述べてみました。しかし、ここで述べた改善案には大きく立ちはだかる問題が存在します。次回はこの問題について述べていきます。

 

縦割りをこえて日本を元気に

縦割りをこえて日本を元気に