平たく解説・公務員心理 「割り振り争い」その4
[今回の心理場面]
部署A,B:割り振り争いが起きるなら、割り振りを判断する部署があってもいいのではないか?
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割り振り争いを解決する考え方として、当該部署のみでなく第三者の部署による仲裁を含めながら、属性の衝突へ決断を行うことも考えられるでしょう。この第三者の部署のことを、「横断組織」として提起したいと思います。
部署同士が同じレベルの中で、業務の割り振りの話をする際には、お互いがお互いの言うことに従わなければならない必然性が感じられないものです。何とかして相手を完全に説き伏せようとし、話が行き詰まってしまうのがオチでしょう。
そうした場合に備えて、各部署を一段上のところから横断的に管轄する、「横断組織」を設けることも必要ではないかと考えられるのです。
横断組織としては、専用の組織を設けることが理想ですが、組織内の総務、庶務担当などの総括部署へ横断組織の機能を与えることなども考えられます。
各部署においては、割り振り争いで不毛な議論から抜け出せないような雰囲気になれば、即座に横断組織からの判断を仰ぐようにする、という意識を持つことが求められるわけですね。
この構図によって、割り振り争いをより効果的に解決することが期待できるため、横断組織という概念を積極的に導入するのは有用なものでないでしょうか?
また、上記の流れにより横断組織が割り振りの裁定を行うことについて、その事例を積み上げていくことで、その事例に応じて組織の再編を柔軟に行えるようにすることも、理想として掲げられるところです。
次回は、当該部署の間または横断組織において割り振りを決定する際の、具体的な割り振り方について述べたいと思います。
第三者委員会は企業を変えられるか ?九州電力「やらせメール」問題の深層?
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