社会を変化させる社会心理論・組織心理論の考察記

行政職員の筆者による、社会を変化させるような社会心理論、組織心理論がいかなるものか、その考察内容を綴ったブログです。

平たく解説・公務員心理 「公務員の消極性」その3

 [今回の心理場面]

 役人A:これは法律で決まっていますから、一度決まったことですから…

 市民B:えらく杓子定規ですよね? 

 

---------

 公務員の消極的な姿勢について、以下においては、「仕事を増やしたくない心理」、「責められたくない心理」に分けて、それぞれの心理が生む具体的な弊害について、1つ1つ見てみたいと思います。

 

 まず仕事を増やしたくない心理からは、以下のような弊害が生まれると考えられます。
1.法律を盾にする姿勢
 市役所の窓口などで市民から何らかの要望を受けたとして、制度を改善する余地があるにもかかわらず、決められた法律を盾にしておけばそれ以上の手続が必要なくなると考えて、要望を断ってしまう状況を表しています。

 

2.割り振り争い
 行政組織の中である業務が生じると、業務の性質に応じて担当部署を決めて割り振りを行います。しかし業務の性質によっては、担当部署の線引きがあいまいで、該当する部署が2つあるように思われるものも、時にはやってきます。
 こうした時に、その2つの部署が仕事を増やしたくないために、お互いに業務の押し付け合いを行ってしまう状況を表しています。

 

3.縦割り意識
 割り振り争いにおいて、線引きのあいまいな業務をお互いの部署で無理に分担することで、解決を図ることもあります。
 しかしもともと線引きのあいまいな業務であるため、どのように分担を決めたとしても、どちらが担当すべきか悩ましい部分は生じるものでしょう。


 この状況において、一度決めた無理な分担に固執して、それを変えようとすると調整の手間がかかったり、分担が変わって自部署の業務が増える恐れがあることから、部署間で分担の見直しを行おうと協力しないという状況が生まれたりします。
 そしてこれが、悪名高い「縦割り意識」のことです。


 責められたくない心理から生じる弊害については、続けて次回で述べていきます。