社会的な心理考察記

社会に働く心理について考察したブログです。

犬猫への餌やり禁止について

よく、動物への餌やり禁止が求められることがある。 そしてはこれは、基本は野生の動物を対象としたものだが、犬猫に対しても求められることがある。 ここに違和感を覚えるため…以下思ったことを。

野生で生きていく境遇にある動物に対しては、餌やりをすることでその生き方を阻害することになるため餌やりを禁止、制限することに合理性はある。

しかし犬猫は愛玩動物として、ほぼ野生を放棄して人の社会で共生していく境遇を選んでいると言える。 おそらく自然動物の観点では極めて珍しい境遇であり、そのことは人の側からして、十分に尊重しなければならないのではないかと。 実際に人の社会では、犬猫は共生していく生き物としての共通理解が一般的に成り立っているため、犬猫については全ての個体を人の保護下に置くことを目指すのが望ましいとも言える。

なので、餌やりによって人の保護下へ入る機会を得るまで食い繋がせること、保護下に置いた後(可能であれば保護下に置く前)に、去勢手術を受けさせて出生数を保護可能な範囲に留める、といった措置を取るのは人の努めなのかと。

野良犬、野良猫への餌やり禁止は、それらの糞尿を嫌がるために求められるようであるが、餌やり、去勢手術といった措置を嫌がるのであれば、犬猫は野生へ返るべきであり基本的に人の保護下に置く必要はない、という主張をしなければならない。犬猫が人の社会で共生しているものという共通理解に反して。

犬猫は野生へ返るべきという信条がないのであれば、糞尿くらいは受容して餌やりは認めるべきなのかと思われる。また、犬猫へ全く拒否反応がない人においては、餌やり程度には積極的に加わるのが望ましいのだと思う。